レーザーカッターはレーザー管から発射されたレーザー光を鏡で反射させて所望の場所に到達させる仕組みになっています(発想はまるでヤマトの反射衛星砲。。。若い人は知らないか。。。)
ただ、Smart Laser CO2の組み立てはあくまで素人(つまり私)がやるもんで。。。多少のガタはあるんですね。。。
なので、レーザー光は当然まっすぐ進むわけですが、取り付けやねじ止めの甘さからフレームに歪みがあれば。。。レーザー光は場所によってぶれるんです。ちょっとやったことがないとイメージしなくいかもしませんが。
これまで、多少の歪みはあるもの、と諦めてきたのですが、場所によってレーザー光がぶれると切断力が変わってしまうのでなんとも使いものにならないんですね。。。
今日、とあるものをカットしていたら。。。実はこの問題にぶちあたってしまい、せっかく買ってきた素材を無駄にしてしまったんです。。。もうやってられない。。。と、一からミラー調整をやり直してみたんです。
たぶん、今日わかったつもりの自分も半年後にはすっかり忘れているはずなので、将来の自分のために今日わかったコツを記録しておきたいと思います。
まず、全体像。パワポで作りました。2時過ぎているのに。。。何をやっているんだ。。。
①②③はそれぞれ金属でできた鏡です。この鏡でレーザー光を3回反射させてレンズに当てて素材に到達します。
ちなみに、ミラーの調整方法は一応、メーカーのホームページに書かれています。もちろん、最初はこれを頼りにやりました。でも、この作業に入る前が肝心なんですね。。。実は。
手順1 まず、ミラー(黒いやつ)を取り外して、調整用のネジをフラット?な状態にしましょう。あとで細かく調整しようというときに、既に調整範囲ギリギリになっていると調整ができなくなります。終わったら手順2です。
手順2 ミラーの角度云々の調整に入る前に、まず①②③が地面(というか加工機の底面?)に対して平行な同一平面上にあることが重要です。ミラーを取り付けるための台座がそれぞれあるのですが、その位置を調整して、できる限り同じ平面上に(地面に対して同じ高さ?)になるように取り付けましょう。ここがずれていると、ミラーの角度をいくら弄っても平行にならないので、ミラーが移動すると光軸がずれてしまいます。高さだけではなく、加工機の側面やフレームからの距離もできるだけ合わせましょう。②③がどの位置に動いても、①②③が綺麗に直角になっていることが望ましいです。
手順3 上記の手順1・2で土台ができたら、あとは、上記のメーカーの手順書に沿って、①のミラーの中心にできるだけあたるように調整し、できたら②の中心にあたるように①の角度を調整します。このとき、②を①にもっとも近づけた場所と遠ざけた場所でレーザーを発射したときに②の同じ場所が焦げる。。。ようにします。理想は①からのレーザー光の延長線上を②の中心が移動する。。。そんな感じになるとベストです。
手順4 次は③です。要領は手順3と同様です。③が②に対して最も近づいたときと遠ざけたときで③の同じ場所が焦げるようにできればいいわけです。ここが一番難しいですね。。。③は移動するのですが、その移動方向とレーザー光が平行であれば③の同じ場所が焦げるのですが、それに気づかずに調整していると場所によってレーザーの強さが変わってしまうわけです。
手順5 次は③の角度を調整して、③をWork Areaのどの位置に移動してもレンズの中心が焦げる。。。これが理想です。
試行錯誤もありましたし、あれこれ考えながらやっていたので、結局、4時間くらいやっていたように思います。。。コツがわかってしまえば。。。それでも試行錯誤が必要なので慣れても1・2時間はかかりそうですけどね。。。
ぜーんぶ調整が終わったら、ミラーについた汚れをパーツクリーナーで拭き取り、レンズも食器用洗剤で優しく洗って。。。いい感じです。
ちなみに調整した結果、Work Areaの全ての位置に③を移動したときの焦げ跡は以下です。どの位置でもほぼ中心にレーザー光を当てられています。
最後に凸レンズで集光して素材に当てるわけですが、この焦げ跡がもっとブレていると斜めから光が入るので切断面が地面に対して垂直ではなくなるはずなんですね。。。これはいかんわけです。もちろん切断力も弱まるでしょうし。
ちなみに、これは調整前に失敗した素材なのですが。。。赤線が斜めになっているのがわかるかと思います。これだと素材が厚いと合わなくなったりするのでまずいですよね。。。
ということで、とりあえずミラー調整が完了したので今年も色々と使っていきたいと思います。はい。
ねよ。