インタラクションという国内の年1のシンポジウムに参加しました。
INTERACTION 2024 – 第28回 一般社団法人情報処理学会シンポジウム
Human-Computer Interaction(HCI)の分野の専門家が集まる国内最大のイベント(と思います)です。
HCIは特に専門というわけではないのですが、この学会の精神(面白いことなら何でもやったろ!?)がとても気に入って参加し続けています。最古で2006年のエントリーがありますがもっと前から参加していたと思いますので恐らく20年は参加していると思います。
この学会の一番の楽しみはデモセッションです。自分がいいと思うものを作ってそれを展示する。その開発者と直に議論できます。学生も教員も企業人も入り乱れて。年齢も立場も関係なくフラットに議論できるこの場がとても素敵だと思っています。
なぜフラットなのか?やはり新しい分野だからなのかなと思うのです。定式化された理論はもちろんあるのですが、インフラやデバイスの登場によって世の中が大きく変わります。その普通感の変化が大きく影響を受ける分野です。正解は変わり続けます。そのことを理解しているからこそフラットになるのでしょうね。
今年は超久しぶりに進学してくれた今年卒業の大学院生と一緒に参加しました。いつかうちの学生にもこの場を味わって欲しいと願い続けてきました。やっとその夢が叶いました。
僕も別にVRの専門家でもありませんので、彼と一緒にどういう研究にしていくか考えて来ました。アカデミック的にはツッコミどころはたくさんありますが、彼と一緒に考えて実装して試してきた流れは彼自身がよく知るところでした。
就職先も決まった大学院生。もう、業績を積んだところで実質的な意味はないはずですが、彼は自分が作ったものを持ち込んで議論したいということで快く参加すると返事してくれました。
どうすれば彼のような学生が育つのかわかりません。彼自身に聞いても見ましたがわかりませんでした。
何となく言えるのは、自分で考えたかどうかなのかな。。。というところです。あとは自分のキャリアに対する考え方もあるでしょうし、もちろん経済的な問題もあるでしょうけど。
写真は載せられませんが、たくさんの参加者とデモを交えて議論している姿をみて本当に誇らしかったです。彼のご両親にもお見せしたかったくらいです。
僕と同じく研究所ではなく一般企業のエンジニアとして働くようです。会場近くでご苦労さん会をしましたが、やりたいことがあるようです。どんな会社生活を送るかわかりませんが、彼らしい行動をするんじゃないかな。。。と思っています。
未来なんて誰にもわかりませんが。楽しみが一つ増えました。さてどんな未来が待っているのでしょうか?