memorandums

日々の生活で問題解決したこと、知ってよかったことなどを自分が思い出すために記録しています。

Google Maps

昨晩、家族で晩ごはんがてら車で日帰り湯に行きました。私がドライバー。認めたくはないのですが私は方向音痴らしく、方向音痴というより空間認識能力が低いようで道を覚えるのが苦手です。

途中からわからなくなりGoogle Mapsでナビを開始しました。すると。。。なぜかいつもとは違うルートを案内されて。。。とんでもない細い道やらでまぁ大変な思いをしました。原因はモードが自転車だったようで。自転車に最適なルートがナビされていたんですね💦

さて。

そんな我々の日常に深く関わっているGoogle Mapsですが、ふと、気付いたんですね。。。これも本当にいまさらなのですが。

Google Mapsといえば電子的に地図データが表示されて現在地や方向がわかりさらに経路案も示してくれます。計算機的には最短経路問題として馴染があるので、裏ではこんなことしているんだろうな。。。というのは直感的に想像がついていたのですが。

気づきの例を以下に示します。例えば、博多駅からマリンメッセまで車で移動するとしたら。。。こんな感じに表示されますよね?よく見るやつです。でも、よく考えたらこのルートを示す「青線」や「オレンジ線」はどうやって計算するのでしょう?

渋滞情報といえばVICSが思いつきますね。あれって高速道路とか特定の道路に設置されたセンサーで車の移動を捉えて所要時間などを車載のカーナビに提供してくれるものだと思います。でも、Google Mapsは全世界希望で全世界共通フォーマットです。各国に共通する規格のセンサーなんておけないですよね。Googleカーって世界中に何台あるかわかりませんがリアルタイムで測定するってのも考えにくいですし。

ITを知る人はもう答えがわかっていると思いますが、要はGoogle Mapsを我々が使うときにはスマホ等が受信したGPSで緯度経度の位置をGoogleに送信して、その現在地を中心とする地図情報をスマホが受け取るわけですよね。つまり、GooglelはGoogle Mapsアプリを起動している間の全ユーザのスマホの位置がわかるわけです。その点を時系列に並べていくと移動ルートはもちろん、移動時間・速度も計算できるわけですよね。

同一ルートを移動する多数のデータを統計処理することで特定の区間の平均移動時間がわかるはずです。その平均移動時間をもとに経路案内上で「青線」を描き、その近辺の時間帯の平均値より、現在の平均値が低い場合は「オレンジ線」を描画するという感じになっているのだと想像するわけです。

何を当たり前のことを。。。という感じですが。

まぁ、実装を考えると大変だな、と思うわけです。統計処理的にといいますか。

経路上では様々な理由で停車したりスピードをあげたりすると思います。いわゆる外れ値をどう判定するか?は異常データの判断も何かしらの数式あるいはアルゴリズムで処理しなければならないのでしょうし。機械学習を使えばできそうですが、いきなり雪が降ったとなれば全域でオレンジ線になりそうですし、そうなると推奨ルートも変わるかもしれません。事故だっておきるでしょうし。道路情報も生モノですから、新しい道路が常に追加されるでしょうし。その切り替えはどうやってやるのか?昔のカーナビのように地図データに道路情報がないところを走る。。。なんてGoogle Mapsでは見たことがありません。

これらはシステムを構築し運用する側の視点ですが、もう1つの気づきとしては、Google Mapsを開発しユーザが望むものを提供するということを通して何が得られるか?というところを考えますと個人の移動ですよね。リアルタイムにどの地域にどれくらいの人が移動しているのか?がわかります。過去のデータを使えば未来を予測することもできるでしょうし。そこにビジネス的な価値があるなら企業向けに販売することもできるはずです。そうしたサービスを作りたい他社にAPIを提供して販売しているわけですね。

さすがGoogleかと。使いやすいものをタダで提供することで大量の個人情報が得られる。その個人情報をそのまま悪用するというチャチな発想ではなく、その集合データにビジネス的な意味での価値があるというところではないでしょうか。広告連動検索にせよGmailはいかにも個人情報を曝け出しているという印象がありますが、意外とGoogle Mapsが個人情報を提供していると思っている一般の方って意外と少ないんじゃないかな。。。と思った次第です。

調べるとGoogle Mapsがリリースされたのは2005年で今年で19年目らしいです。僕が福岡に来たのと同じような時期です。どうでもいいですね💦でも、大昔からある機能ですが、デバイスも貧弱だった時代から、集合知について我々の生活のあらゆる場面において先を見越して開発が勧められてきた、ということを今さら気づいたという話しでした。

Google マップ - Wikipedia

我々が便利で日頃使っているサービスについて、これってユーザとしてはとても嬉しいし課金してもいいなと思うかどうかが評価になると思いますが、サービスを提供する側にとってアプリを使わせるとどういうメリットがあるのか?真の目的は何なのか?その考え方って他に転用できないだろうか?を考えると楽しいですね。