memorandums

日々のメモです。

Kindle Voyageを買ってKinSyncで同期させて論文を読んでみた件

Kindleを買おうかと何度迷ったことでしょう。。。

経緯はいろいろありますが思い切ってポチりました。 Amazonで注文して2日で到着しました。

使用目的は、(1)論文を紙に近い状態で読みたい、(2)できればPDF化した自炊本を読みたい、(3)新書や単行本などをストアで買って読みたい、です。

まずは(1)が満足できるか?試行錯誤してみました。

さて。

Kindle到着前から論文PDFをKindleで快適に読むための方法を調べていたのですが、すぐに見つかったのがKinSyncという(無償)サービス。Mendeleyと連携してくれるのが嬉しい。

さっそくセットアップしてみました。

KinSyncのサイトに行ってログインします。特にアカウント登録は必要なくGoogleアカウントがあればそれでログインできます。登録後、Kindleデバイスの登録とMendeleyのアカウント設定をします。

下図では既にMendeleyのセットアップは終わっています。が、はまったのはKindleの設定。以下の画面をみて何をしていいのかわからず、Updateボタンを押すと「メールアドレスが@kindle.comとかじゃないって」って怒られます。エラーメッセージのThatが何を指しているのかわからず試行錯誤すること30分くらい。。。とりあえずHelpをみてメールアドレスを登録したり、あれやこれや。

いつものようにぐぐって解決と思いきや。。。KinSyncについて書かれた記事もなく。結局、Noneって書かれたところが実はKindleへドキュメントを転送するメールアドレスを登録する場所ということがわかりました。。。思い込みというは恐ろしいもので。吹き出しでエラーメッセージが表示されればいいなと思うのですけどね。もしくはNoneって書かれたところが赤く表示されるとか。

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さらに。Kindleが登録できたところで以下の画面になるのですが、これまたおかしい。。。TEST DOCUMENTを送る緑のボタンを押すとKindleに4桁の番号が書かれたPDFが送られます。でも4桁を入力する画面はいつまで経っても現れません。結局、このページが表示された状態で表示更新すると入力欄が表示されました。。。Safariは非対応なのかなぁ?

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なんだかんだでKinSyncのセットアップが完了した後、MendeleyのKinSyncフォルダにPDFをドラッグ&ドロップしてKinSyncでSyncボタンを押すと同期してくれます。微妙にタイムラグがあるのでなんだかな。。。という感じなのですが。

KinSyncの設定「Optimise PDF's to fit a standard 6" Kindle screen」をチェックしておくとオリジナルのPDFの他に最適化したPDFを作成してKindleに送ってくれます(2つとも送られるので邪魔くさいのですが)。

さて、KinSyncで転送した結果は以下です。和文ですが。。。

最適化していないPDFです。じっくり読むのは少々辛いですがざっと読むくらいはできます。拡大すればこれでも十分です。

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そして、KinSyncがKindleに最適化したPDFを(拡大も縮小もせずそのまま)表示したのが以下です。ちょっとギザギザが目立ちます。これは英文論文でも同様です。KinSyncで変換する解像度が低いと思われます。

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で、ちなみにk2pdfoptというコマンドを利用して手動で変換したpdfは以下です。ちょっとこの画像ではわかりにくいかもしれませんが綺麗です。

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だいたい能力はわかりましたが、あとはワークフローですね。

Mendeleyで文献管理していますが、MacではMendeleyのアプリを、iPad miniではPaperShipを利用しています。MacでPDFをダウンロードしてMendeleyに投げ込みフォルダ整理します。そしてiPad miniで同期して閲覧します。スムーズです。

このフローにKindleを入れるとなると。。。KinSyncを利用すればいいのですが、Mendeley→KinSync→Kindleは比較的スムーズですが、Kindleに送ったあとのファイル編集機能が弱いので(まとめて削除や移動ができないので非常に面倒)管理が大変。オリジナルと最適化したファイルの両方をKindleに送られると整理がまたまた大変面倒。さらに上記の通り、KinSyncが最適化したPDFは解像度がイマイチ。これらが満足できるならこのフローで問題ないと思います。

まだ使い始めてたった1日なので。。。まだわかりませんが。

とりあえず僕の中では、読みたいPDFをMendeleyからエクスポートしてk2pdfoptで変換し、MacKindleをUSB接続して手動でフォルダを作成してそこに変換後のPDFを整理していれる。。。がいいのかな?と思っています。

もっといい方法がありそうですが。

いきなりディープな話から入りましたが、Kindle Voyageの初感は「軽い」「小さい」「画面が見やすい」です。比較対象はいつも使っているiPad miniです。Kindleの電源を入れると使い方が表示されるのですが「画面に説明用のフィルムが付いているのかな?」と思って思わず剥がしそうになりました。表示が紙にいかに近いか。。。わかっていただけるのではないかと思います。ちなみに(本当はいけないと思いますが、周りに誰もいない田舎道なので)歩きながら読むことが多いのですが、液晶だと炎天下では読みにくい。。。これなら読みやすいでしょうね。。。

試してみたいと思います。

■20156/7追記(タイトルがミスリードしている感じがしましたので変えました。上記は書き換えていません。)

読みたい論文10編くらいと自炊した本5冊くらいとKindle Storeで購入した本を5冊くらい入れたKindleを毎日、一週間くらい持ち歩いての感想を追記します。主にそれまで持ち歩いていたiPad mini(2世代)との比較です。他のレビューと重なるところが多々ありますが書いておきます。

  • 軽くて持ち運びはまったく苦になりません。少し厚いですがサイズがひと回り小さいので邪魔になりません。カバンからすっと出して読めます。ジャケットを着ているときにはポケットにいれてもかさばらず、まるで文庫本と同じようにサッと取り出して読めます。
  • 文字が読みやすいです。解像度は同じなのかもしれませんが(カタログではKindleが300ppiでiPad miniが326ppi)、電子ペーパー特有の目へのやさしさのおかげでKindleの方が圧倒的に読みやすい感じがします。屋外でも紙と同じように読めます。
  • Kindle Storeは「やばい」ですね。。。いい意味で。オススメの本の一覧が表示されるので、気になった本のサンプルをダウンロードして、続きが読みたいと思った本をポチったり。ただ、リアル書店で見つけた本をKindleで読もうとするとないこともあり。。。その辺はどう考えるかですね。いつも読んでいる本がKindleで出ているかどうかが判断のしどころになるかと思います。
  • MacKindleをUSB接続して自炊した本のPDFを転送して読んだのですが、横モードにすると読めなくはないですが(PDF1ページがKindleで2ページに分割されて表示される)、Kindleのもっさりした動作のせいかどことなくストレスを感じサクサク読めません。どなたかもレビューで書かれていましたが、Kindleのサイズがもう少し大きかったら(要はA4の紙と同じような感じで使えたら。。。)という感じが確かにしました。
  • 電池の持ちは別次元。一週間に一回充電すればいい感じです。最初のうちは、バックライトを使うと電池の消耗が早いと思いこまめにバックライトをオフにしていたのですが、しなくても電池の減りはあまり変わらない気がします。単位時間あたりの使用量にもよるんでしょうけどね。
  • 読書に集中できます。他のことができないので。
  • 最後になりましたが、このKindleは論文を読むために買ったのですが、それがどうだったか?ですが。結論を先に言いますと「使えなくないことはないけどメインとしては使えない」感じがしています。理由は4つ。

1つはMendeleyからの転送に上記のような一手間がかかることです。PDFのままで読めなくはないですが拡大縮小がもっさりしているのでKindle仕様に変換した方が断然読みやすい、のですが、その変換にKinSyncを利用したりk2pdfoptを使う必要があり、MacのMendeleyに追加すると自動同期されるiPad mini(PaperShipなどで閲覧すること)に比べるとスムーズではなりません。

2つ目は、論文PDFファイルを複数Kindleで共有するためにはメール(Send-to-Kindle Eメールアドレス)を送る必要があることです。メールを送らない限りAmazonクラウドにはパーソナルドキュメントは保存されないようです。書籍であれば購入するとAmazonクラウドに自動追加されるのですが。ちなみにiPad miniの場合は、Mac側のMendeleyにPDFを放り込みさえすれば、iPad miniiPhoneなど複数の端末で自動的にダウンロードして読めます。

3つ目は、2つ目に関連するのですが、ハイライトや注釈の書き込み情報がクラウドに同期されないことです。読みながら気になったこと、あとで使えそうなところをハイライトしますが、この情報をクラウド(というかMendeleyにという意味ですね)に同期する術がないようです。そのため、ハイライト箇所を確認するたびにKindleを開かなければなりません。しかたがないので、Kindleでハイライトした箇所を目で確認しながらMacのMendeleyでハイライトを追記する。。。というローテクなことをやる必要がありました。これもどうかと。

4つ目は、何度も書いてしつこいですが。。。Kindleの動作がもっさりしているので、複数の論文をななめよみしたいときには該当箇所を探すのが手間、というかストレスを感じます。具体的には、論文を読むときに、アブストを読んで結果を読んで気になったら方法を読んで、といった感じに論文内で行き来すると思いますが、そのときに「もっさり」を感じます。iPad miniであればピンチイン・ピンチアウトを使いながらサクサク探せるので楽です。。。その感覚では使いにくいわけです。


あれこれ書きましたが、読むことだけでなく読んで何かを生産しようとするワークフローの中では、常用デバイスとしてはKindleよりiPad miniの方が私にとってはよいという結論になりました。

とはいえKindleは「じっくり集中して読む」行為に適した気持ちよいデバイスであることは間違いないと思います。とりあえずメインはiPad miniとしても、KinSyncなどを利用してMendeleyの読みそうな論文をKindleに放りこんでおき、じっくり読みたいなという思ったときに取り出して読む感じでしょうか。ハイライトや注釈が端末側にしか保存されないとしても、とにかく集中して読みたいときに使う。

ここまで書くと、それってまさに紙の利用と同じじゃん。。。ということに気づきました。もしかするとそうなのかもしれません。(直感的に使わなくなりそうなことは予想されたので)何年も買おうか迷ってきたのですが、やはり予想通りだったのかもしれません。それでも、電子ペーパーの読みやすさは予想外の美しさでした。

なにごとやってみないとわからないもので。