memorandums

日々の生活で問題解決したこと、知ってよかったことなどを自分が思い出すために記録しています。

大学の抽選授業についてちょっと書いてみる

発端

さきほどのエントリーにも書いた通り、うちの学部の教務委員長という仕事を昨年秋から担当することになって、それまでは自分の学科の学生のことだけ考えればよかったのですが、学部全体のことを考える機会ができたわけです。

琴線は?

私はもともと受託系SEなので、ITシステムを活用してお客さんの仕事をバージョンアップ(効率・安全・高品質・最適な意思決定)する方法を考えることを生業としてた時期がありました。ITシステムの新しい技術も面白いのですが、仕事や組織の効率を最大化する方法を考えるのはとても好きな仕事だったと思います。

問題は何か?

大学では履修登録して受けるべき授業を自分で選択・決定して授業に出席し単位を取っていくわけですが、教室のキャパがあるため科目によってはすべての学生の「この科目を取りたい!」の要求に答えられない場合があります。うちの場合は地方学部でその中に5学科あるのですが、それぞれの専門科目については教室キャパで受けられないことはまずないのですが、教養系の共通科目については、複数の学科が混在する場合があり、その場合に学生さんらの希望が集中すると教室キャパを越えてしまう問題があるんですね。大学あるあるとは思いますが。

ハイブリットにすればいいじゃん

コロナ禍では時期によっては完全オンライン授業もありましたしハイブリッド授業もありました。ただ、感染者が減ってきたR5年度は完全対面授業で行こうということになっています。ハイブリッド授業は目の前にいる学生にどうしても目が行ってしまうためオンラインの受講者に常に気を配ることは困難です。定期試験や課題など、例えば本来100名だったのが200名になれば2倍の時間が必要になります。そう簡単ではないんですね。。。

で、どーするのか?

抽選になります。履修登録期間に学生さんらに希望を入力してもらい、定員に達した科目についてはランダム順・GPA順などで履修者をシステム的に決定していきます。どことは言えませんが「大学 抽選授業」でググると様々な学生さんらの悲鳴が垣間見えます。私は学生のときに抽選授業というものを経験したことがないのでわかりませんが、受けたい科目が受けられない気持ちは想像できます。。。とはいえ、ある期間内に一定の単位数を獲得しなければならないので。。。どうしても何かしらの方法で選択する(当選 or 落選)必要があるんですね。。。ちなみにうちの学部では、上記の通り、専門科目ではほぼ抽選はなく、教養系の科目の選択必修科目のみ抽選を行っています。

ITシステムによる抽選

うちの大学では恐らく多くの大学で採用されている教務システム(ユニバーサルパスポート)を利用しています。このシステムに抽選授業機能というのがあってボタン1つで予め指定した定員数以内になるように当選 or 落選を決定してくれます。この機能を利用して抽選にすべて落選した場合は、救済措置で定員に余裕のある科目を選択してもらう手順で進めています。ただ。。。この機能を実施するのにもシステム設定が必要だったり、こうした救済措置のことを進めるのもシステムではなくあくまで人なんですね。。。当選した人が必ずしもその科目が取りたかったのかどうかもわからないところもあり。いくつか迷って選択した科目がたまたま人気だった場合に自分が取りたい科目が1つも取れない可能性もあるんですね。。。

もっとよくしたい

どうしてもある科目を取りたい人は人気の科目でも抽選に応募するでしょうし、卒業要件を満たすためにこれらの選択肢からは絶対に取りたいという場合もあるでしょうし、そのあたりは学生さんの考え方によってかなり差が出てくると思うのです。じゃ、どうすればいいか?まだ、来週からの抽選作業に携わってみないと何とも言えませんが、大学側が再募集とかコントロールするのではなく、学生さんが自分自身で抽選や応募の状況を見て抽選科目を柔軟に変えることができたら。。。たぶん、もっと楽に抽選枠を埋めることができるのではないかな。。。と考えています。それには、現状のシステムの抽選授業機能では無理なわけで。。。何か別のシステムを作って、そこで履修者を決定したのち、自身で決定した科目を履修登録する。。。ことができればいいのかな、と思っています。この辺の価値観は恐らくシステム屋にはわからないところで、要求としても出てこないのではないかと思います。

おわりに

とりあえず考えていることを書きなぐりました。来週からの抽選作業を実際に体験してみることで問題点が想像の域ではなくリアルに体験できると思います。その上で、あるべきITシステムを作り出す。。。ことができたらいいなと考えています。