▪️2015/1/2 追記
以下では両機器は同程度と書きましたが、その後の使用でわかったことを追記します。定量的な検証はしていませんが。。。ご参考まで。EyeTribeよりEyeXの方が被験者の認識がよろしいようです。目や視線の認識過程の何かでEyeXの方が幅広い人を認識してくれます。EyeTribeでは全然認識されなかった人でもEyeXでは認識されたり。さらに認識されたあとの安定性もEyeXの方が高いです。被験者実験では個人差があるため、そもそも実験可能な人を集める必要が生じ。。。ちょっとやりにくい機器ですね。
両装置がやっとそろいテストプログラムができたので簡単な比較実験を行ってみました。あくまでブログ向けです。科学的な根拠はありませんし、両装置の真の能力を比較できているとは思えませんので、その辺を理解した上でお読みください。
以下、EyeX ControllerをEyeX、TheEye Tribe TrackerをTribeと略します。
▪️実験方法
画面の端の9箇所にドットが表示されます。表示は3秒間(最初の1秒は計測対象外)。それを3セット繰り返しAccuracyとPrecisionとLatencyを測定します。単位はAccuracyとPrecisionが ° で、Latencyはmsです。両方とも精度の指標ですが、Accuracyはターゲットと計測された座標とのズレ(系統誤差)で、Precisionは計測された座標同士のズレ(偶然誤差)を計測するものと私は理解しています。詳しくはOxford本?に書かれています。Latencyはデータの到着間隔で、装置による視線データのサンプリング間隔と考えていただければいいと思います。被験者は私(おじさん、矯正)たった一人です。
▪️結果
ほぼ同じ感じ結果になったと思います。強いて言えばTribeの方がAccurarcyが大きいように思います。もう一度実験したら変わるかもしれませんけど。。。上の方法で書き割れていますが、Tribeはサンプリング間隔を設定することができて60Hzに設定しました。今回のデータでは実際には40Hzくらいというところでしょうか。EyeXは公にはスペックが示されていないのですが技術者フォーラムによると55Hz以上とありますが、今回はそれ以下だったようです。
その他
性能以外で個人的な感想を箇条書きであげます。
- 両装置ともUSB3.0が必要。
- EyeXの方が1.5倍くらい長い。ノートPCの幅に収まるので邪魔というほどではない。
- EyeXのSDKはMacに非対応。TribeはMacに対応済み。Javaでも動くのでProcessingでも動作する。
- EyeXの方がサンプルが充実している?
- Tribeの方が導入手順などのページが充実している。EyeXはほとんどなし。ただし技術者向けフォーラムでの対応が充実しているのでそれで補っているようだ。
- EyeXは画面下に細い鉄板を両面で接着し装置を固定する。Tribeは三脚が付属しているがノートPCにはどうやっておけばいいねん。。。という感じ。解を探索中(とりあえず両面テープで押さえているがズレそう)
- 価格ほほぼ同じ。EyeXが$139、 Tribeは$99、この装置がこんな超低価格で買えるという点では価格差は誤差のうちかと。
- EyeXは9/3にネット注文し9/15に到着。2週間あればつくようです。一方、Tribeは10/16にネット注文し12/4に到着。2ヶ月くらいは待つ必要があると思われます。
- EyeXは設定をいじることができないようで(ハックすればできると思いますが)、TribeはJSON形式の設定ファイルを記述することでサンプリング周期などをいじることができたり、プログラムでは両目の視線データを別々に取り出せるなどカスタマイズできる要素が多いように思います。
私の中の感触としては、Win派ならEyeX、Mac派ならTribeを選択します。ちなみにこの基準はあくまで両装置を自分でプログラムを作ってあれこれしたい人のためであり、両装置の本来の目的である既成ソフトウェアを利用したゲーム目的であれば変わってくると思います。
とりあえず、性能差があまりなくてよかった。Tribe用のスタンドつくろうかなぁ。