先週末、県立図書館で帰りがけに本棚で見つけた本です。少し読んで面白そうだったので借りてきました。
メモを取ってないのと全く専門外なのでかなり怪しい書き方をしますが、読み終えた今、頭にあることを少しだけ書いて寝ようと思います。
本書では遺伝子が個人の能力にどのように(どの程度)影響するのか?についての最近の研究成果がまとめられています。
比較的最近の本らしく「親ガチャ」という言葉も出てきます。
そう、生まれながらにして我々の容姿や能力やパーソナリティ(内面)は決まっているのだろうか?という問いに対する探求がこれまで(これからも)続けられてきたようです。
本書から一部引用します。
引用開始========= DNA上の遺伝情報は、時期と状況が来たときに、起動スイッチにあたるプロモーターの働きで、mRNA(メッセンジャーRNA)に転写され、リボゾームでアミノ酸に置換されてその数珠を伸ばし、タンパク質に合成される。この流れは一方向的である。これをセントラルドグマという。 引用終了=========
我々の身体は遺伝子の情報から作られていたタンパク質でできているということです。すべての大本が遺伝子情報にあると。
この遺伝情報の類似度と、その遺伝情報によって生み出された我々の身体の内外の特徴がどの程度類似性があるか、をデータを集めて統計的に立証しようというされているようです。
研究手法の1つが一卵性双生児を使った研究とのことで、二卵性双生児と比べると遺伝子情報の類似度(数字は忘れました)が高いそうで、その結果として、二卵性双生児と比べると一卵性双生児の方が容姿はもちろん内部(脳の形状)やパーソナリティな部分も同じ傾向があるということです。
つまり、我々個体の思考や行動は遺伝子情報によってある程度、その傾向が決定されていると見るということです。
もしわかってしまうと何とも悲しい話ですね。。。遺伝子がそうプログラムされているから運命が決まってしまっている。。。もちろん全部が全部ではないし、RNAが転写されるときに転写エラーもおきるでしょうから必ずしも遺伝子にそういう情報が含まれていたとしても結果が同じになる確率は100%ではないでしょうし。
もう眠たいのと覚えているのは上記くらいなのでこの辺で終了しますが、この本を読んでいて1つずーっと気になることがありました。それはタイトルです。
「能力はどのように遺伝するか?」です。
本書を通してずーっと検証されていたのは遺伝子情報が類似する人同士の類似性の検証でした。でも、我々が知りたいのは、親からの遺伝情報の遺伝の仕方です。
親の教育年数と相関などは検証がありましたが。。。
私、修士のときにGAを研究していたのでとても親しみがあるのですが、親2個体から遺伝子情報を配合して子1個体ができます(GA的には2個体の説明が多いですが💦)。つまり、親から半分ずつ遺伝子情報を受け継いだとしたら、どちらの親の遺伝子情報を受け継いたか?受け継いだ遺伝情報がどの部位かによって、親子が似る結果になるかどうかは予測がつきません。
親1個体が子1個体を再生産するのであれば能力の遺伝ということも考えることになるかと思いますが、ミックスした遺伝情報にどの程度、親との類似性を見るのか。。。一卵性双生児のような特殊な環境での比較研究は理解できても、その辺がどうもうやむやで消化不良でした。
知識がないからかと思いますし、誤読の可能性も大いにありますが。
また、興味があったら別の本も読んでみたいと思います。
でわ、おやすみなさい。