以下、製造メーカーは認めていない分解について書いています。もしする場合は怪我・破損など自己責任でお願いします。
娘が使っていたハンディファンが動かなくなったとのこと。
ハンディファンはまだ新しいものらしく、蔦屋？で今年２千円くらいで買ったものらしいです。冷却板（ペルチェ素子だろう）がついた今どきの仕様のものでした。
まだ新しいのでなるべく外装に傷が入らないように丁寧に分解していきました。
以下が一応、できるところまで分解した部品です。ここまで１時間以上かかりました。
昔の中華製の玩具とかは修理を考えていない構造だったけど（これも中華製）これはほんと分解も考えられていて綺麗な作りだった（どの立場で言っているんだか。。。CAD経験などありませんのであくまで素人感想です）
最後のモーターは汎用品ではなくオリジナルでした。
モーターはケースにほぼ固定されていて、そのモーターに刺さっているファンが取れなくて難儀しました（綺麗に取ろうとしたため）。
もう面倒なので思いっきりプライヤーで引っ張ると軸を固定していたリングが外れたせいでファンが取れました。
みると４極あります。ブラシレスです。電磁誘導で押したり引いたりしながら回転するんだろうということは一応電気出身なのでわかります。計算とかみな忘れましたが概念だけは残っています。学部の授業って意外と役に立つものです。
落として動かなくなったと聞いていたのでどこか欠けたかなと思いましたがその様子はありませんでした。ファンを手で回すとそれなりに回ります。
もう１台、妻のがあったのでそれと比べても回転のひっかかりなどに違いはありませんでした。
こうなるとあとは基板のハンダ付けがあまくて落としたときに断線したのかも？と思ったわけです。
モーター裏面に妙な穴がいくつか空いていました。
よーくみるとはんだ付けするポイントの直上に穴が空いていたのでした。なるほど。。。ここからコテを差し込むのかな？と。
とりあえず盛りハンダしてみました。見た目よりまず動くこと。中身が大事です。
これで起動してみましたが。。。ダメでした。
症状としては、電源スイッチを長押ししたあと起動シーケンス？っぽいのが働いて電源LEDが点灯してファンが１０度くらい一瞬回転するんです。そして１秒くらいで停止し電源も切れます。
恐らくファンが回転できないことを検知して保護のため電源を落とすんだと思います。
ここで２時くらいでした。もうやめた。。。と思って全部まとめて寝ました。
翌日、どこが悪かったのか知りたくなりました。
知り合いの電気の先生に聞いてみようと思いましたが、ChatGPTに聞いてみよと出勤中の電車の中で問答を始めました。
以下、要点だけ。最初は考えられる一般的な原因をやりとりしたあと（私としては）核心の問題について聞いてみました。ChatGPTの回答は長いので少し改変しています。
私：ブラシレスモーターでした。四極あります。ファンに磁石がついていて、４つの磁極で可動しているようです
ChatGPT：ブラシレスモーター（BLDC）で四極（4ワイヤ）構成ということは、以下のような原因が考えられます。ブラシレスモータードライバICの故障、ホールセンサーの故障（ある場合）、モーターのコイル断線・ショート、です。
私：四極あるのですが一つの極は基板につながっていませんてした。
ChatGPT：モーターが実際には「3本だけで制御されている」構造である可能性が高いです。センサーレス三相ブラシレスDCモーター。その場合、故障原因は、基板上の三相ドライバICの故障、回路がPWM制御型 → スイッチングFETの劣化も疑う、です。
ChatGPT：おすすめの次のステップは、モーター端子に出ている電圧を観察する（テスター or オシロスコープ）、モーターに別の三相ブラシレス制御ボードをつないでテスト（可能なら）、です。
私：１０度くらい一瞬回転して止まります。電気的に保護が働いているように見えます。
ChatGPT：その現象（一瞬だけ10度ほど回ってすぐ止まる）は、非常に典型的な ブラシレスモーターの起動失敗時の動作 です。これは、内部の制御IC（ドライバ）側で保護動作が働いていると考えてほぼ間違いありません。
ChatGPT：よくある原因として、ドライバICの1相が壊れている（U/V/W出力のどれか）、ホールセンサーの不良（ホール付きモーターの場合）、電流制限保護の誤作動、です。
ChatGPT：今できる実践的なチェック方法は、3本の相間電圧を測る、ドライバICの型番を調べる、です。
私：相関電圧の測り方を詳しく教えてください。
ChatGPT：長いので省略
私：ちなみに、三相の端子間の導通をチェックすると（どれがABCなのかわかりませんが）ABとACは導通アリでBC間は導通ナシでした。これは正常？
ChatGPT：結論から言うと：「ABとACは導通アリ、BCは導通ナシ」 という結果は 通常ではない可能性が高いです。
私：僕も巻線の断線を疑いました。これをチェックする方法は？
ChatGPT：（細かく手順を教えてくれた）
私：最後にこれまでの議論をまとめるとどういう順番で確認すればいですか？
ChatGPT：（細かく手順を教えてくれた）
という感じです。
ハルシネーションも多分に含まれていると思いますが、とりあえず知識がない状況から調べるのは大変です。調べ方を調べる（勉強なら勉強の答えだけでなく勉強の方法など）ということができる点が素晴らしいですね。
ChatGPTの情報を参考に調べてみたいと思います。もう修理は無理でしょうけど原因は特定したい、という感じです。
■追記
コイルの断線じゃないかな。。。とは思っていますが、１つ書き忘れたことがあります。ドライバICが基板に１つだけついていました。４本足が出ていました。その４本のハンダ間が白い粉が付着していました。最初、何かの塗料なのかなと思いましたが削ると取れました。とりあえず綺麗に削り取って接点復活剤をかけて（他に特になかったので）綿棒で綺麗に拭き取りました。よく基板上に電気がわたって腐食するのって見たことがありますが、これで直るかな。。。と思いましたがダメでした。ICかコイル断線か、と思います。基板が見えにくいところにあるので完全に破壊しないと取れない構造になっているんですね。。。戻せないけどやってみるか。。。というところです。ファンはこわれたら交換はしない（できない）仕様ってことです。安物なので仕方がないですね。エコじゃない。。。
■追記２
その後、続き。
とりあえず３点の抵抗を測ったもののどうしてもChatGPTのいうようにはならず。。。もうとりあえず原因を知りたいと思い、外せなかった基板をプライヤーで引っこ抜いた。
コイルが以下。
そしてその基板裏が以下。これではっきりした。どうやら単相ブラシレスモータだったらしい。VCCとGNDが接続され、出力として２つが出ているのみ。このICが何者か。。。ということになる。
加えてコイル内の断線を疑ったが要はコイルは全部つながっていて両端の抵抗は２オームくらいで特に問題がなかったことがわかった。残るははんだ付けとICに絞り込めた。
はんだ付けを全部やり直して接触や「わたり」がないかもチェックした。問題なかった。あとはIC。
ChatGPTの指示の通り、VCCとGNDに５Vくらいを印加してみた。ファンの電源はすぐに切れてしまうので気づかなかったがずーっとつけていると鉄心やICが高熱になった。。。これか。。。
とりあえず型番を見る。拡大すると以下。もう老眼には無理だけど、拡大鏡とスマホのズームでなんとか読み取れた。
３段にわかれてかかれていて、上段は「005」、中断は「477A」、下段は恐らく「4μA5」と書かれているように見えた。
たいていのICなら型番でググれば出てくるものと思ったらない。。。あの秋月にも取り扱いがない。。。そんなICがあるのか。
ChatGPTに聞くとどうやらAH477Aというものがあるらしい。それじゃないか？と。知識がないのでもう信じるしかない。
この型番で調べても売っているところがなく、とりあえずAlliExpressには似たような商品があった。
10-100 個 ATS477 AH477 FS477 ME1477 477 477A SIP-4 IC
ホールICはあったがどうやらAH477Aというのはモーターを駆動するためのアンプが内蔵されている点が違うらしい。ChatGPT情報。。。
とりあえず上記をポチったところで終了。AlliExpressは怖いのでとりあえずPayPal経由で購入。ただ、いつもよううに住所が日本語だとエラーがでて。。。あー面倒。とりあえず８月上旬に届くらしいのでつけてみて動いたら単なる自己満足で終了する予定。
ハードウェアはテストが面倒。。。とにかく。しかも知識がないとそもそもどこをどう調べればいいのかもわからない。スペックシート見ても大まかにしかわからない。電圧などはあってそうだけど、そもそも何がクリティカルなのかがわからないから互換品を探すのが素人には無理。こんなときにはChatGPTに聞くしかない。何があっても自己責任。
ちなみにAH477Aのデータシートは以下にあった。でも日本には取り扱い店がない。ハードやっている人（企業）は大変だな。。。と改めて思った。
AH477A データシート(PDF) - Diodes Incorporated
なんのためにやっているかって？わからない。。。でも、動かない原因を知りたい、それだけだった。わからないことが嫌なんだな。。。どうでもいいことはどうでもいいけど。それがエンジニアという人の性分なんじゃないかなと思う（もうエンジニアではないけど💦）
とりあえず商品が来たら遊んでみよう。
■追記 2025/8/1 とりあえず修理できたので、興味があればこっちも見てね
