父の葬儀で実家に帰ったときのことです。
死期が迫っていることを悟っていたため、父はベッドも本棚も処分していて、必要なものだけ自室の床に小分けして整理してくれていました。さすがA型&元エンジニアです。
その中にカセットテープが3本ありました。
弟と一緒に実家のミニコンポ(カセットプレイヤーとMDプレイヤーがついている!?)で聴いてみると、自分達が7歳と4歳の音声でした。。。
昔の写真はあっても動画はもちろん音声もないものと思っていました。
昔、家にオープンリールのテープレコーダがあったのを記憶しています。それで吹き込んだのだと思います。
弟と私で交互に歌を歌っていました。小学校の校歌やグレートマジンガーなど。。。懐かしい。ちなみに以下です。水木一郎さんです。カッコよかったぁ〜。
録音を聞くと、釧路(室蘭から車で8時間くらい離れている街)に住んでいた祖父に送るために吹き込んでいたようでした。今となっては祖父も父もいないので真偽のほどはわかりませんが。。。
確か研究室にカセットプレイヤー(下記)があったはずなので、持ち帰ってデジタル化して弟に渡すと約束して帰ってきました。
カセットプレイヤー(AIWA CSP-700)を引っ張り出してきて使ってみるとテープが回らない。。。よく見ると2002年製!?ダメか。。。
しかたがなく、Amazonでカセットプレイヤーを探して、ベストセラー1位と書かれていたので以下をポチりました。とりあえず鳴ればいいか。。。と思いまして。後述しますが、決して推しの商品ではありません。買ってはいけない商品ですのでポチらないようにお願いします。
到着した商品を見てみると安物感がハンパない。。。
テープを再生してみるととりあえず音は鳴りました。
昨日、投稿した方法でMacで録音したところ。。。ノイズが酷い。。。
Amazonのレビューに書いてあったのですが。。。モーターに同期してブーン・ブーンと音が鳴り続けます。。。Audacityのノイズ低減フィルターをかけてみましたが消せないレベルのノイズでした。。。
ただ、テープを聞くだけなら確かに音はなりますから使えるかもしれませんが、本件のようにテープの音をデジタル化したいという用途では、ノイズが気になって聞けたものではありません。数百円で売っていてもおかしくないような粗悪品です。
さて。。。どうしたものか?別のプレイヤーを買うことも考えましたが、もしかすると上記の昔のプレイヤーのモーターを取り替えれば動くかも?と思いいつものように分解してみました。
ネジを4,5本外れせばすぐにばらせました。単純な構造です。それにしてもディスクリートな部品がもろに実装されているのは昔って感じですね。。。モーターを手で触ってみるとしっかり動いている様子でした。
で、よーく見ると、正転・逆転にプーリーが使われているんですね。モーターは動いても輪ゴムが滑ってしまい動力を伝えられない様子でした。
しかも、長期間、放置していたため輪ゴムに型がついてしまっていました。これもたわみなどの原因のようでした。ゴムを復活させるには無水エタノールがいいっていうので、手指消毒の液体に浸して拭き取りました。さらに、型崩れしているのを伸ばすため、ヒートガンで型くずれしている部分を伸ばしたりしてみました。あまり効果はなかったのですが。。。とりあえずテープが回転するようになりました。
ちなみに、このプーリーのゴムは15年くらい経つと劣化でダメになるらしいです。
AIWAさんはもう存在しない会社ですし、そもそも20年近く前の製品の交換部品が手に入るとは思えません。Amazonで以下の商品があったのでとりあえず買っておきました。
とりあえず、テープは再生できるようになったので、録音はできました。
めでたしめでたし。
■2021/1/21追記
プーリーベルトをAmazonで購入して到着したので使ってみました。左が商品で、右の2本が元々カセットプレイヤーについていたやつです。
同じ長さのを探すのが大変でしたが、たくさん入っているのでだいたい同じ長さのものと差し替えるだけで修理完了しました。オススメです。