memorandums

日々の生活で問題解決したこと、知ってよかったことなどを自分が思い出すために記録しています。

自分の会社の良さを説明するのってたぶん無理ゲーなのではと思った件

就職支援担当なので来学してくださる企業の採用担当者の方とお話する機会がたびたびあります。

現場を離れて20年ですから、現場の雰囲気とかもう時代が変わっていると思いますし、会社で働くことの価値観もずいぶんと変わってきていると思います。

色々な企業さんを知る機会として、またそんな「今の会社」を具体的に知る機会として役立っています。

本日、35℃を越える暑さの中、電車等を乗り継いで来学した方がいました。ありがとうございます。

情報通信業でいくつか部門があるようでITソリューション(要は受託開発や他企業への技術支援)を主にされている会社さんでした。

最初、社名を聞いたときにアウトソーシング企業とてっきり思いました(いろんな方向に失礼は話です。もう遠慮なくズバッと言ってしまうところが面の皮が厚くなっていることを自覚します)。

その方は「我が社はアウトソーシング企業ではない」と明言されました。

色々と聞くと確かに違うし、それならむしろ「受託ソフトウェア企業といわれた方がいいんじゃないですか?」と言いましたが、それだけではないので。。。と正確さにこだわる様子でした。

(狭い世界ですが)僕なりにIT企業の一端をみたことがある者にとって、食っていくために色々な案件をこなさなければならないことはわかります。数千人を抱えている会社さんならなおさらのこと、食い扶持には多様性があって当然ですし仕事の仕方も多様であると想像します。

ただ「アウトソーシング」は受けが悪い。これは事実です。

IT企業に限らずと思いますが、会社が自社の業務をするために自社の人間だけでやれているところなんてほとんどないと思います。定常的にアウトソーシングに依頼している部署や部門や仕事だってあるでしょうし。それを知っていても、アウトソーシング企業に入る、ことには本人や保護者が抵抗を感じることは事実だと思います。

こういう会社を学生に勧めるときのキーワードが必要になるのです。「◯◯の会社は◯◯なことをやっていて◯◯くんだったらこういうことに興味があるって聞いたので向いているんじゃないかな?」とか言いたいわけですが、その会社のウリが何なのかわからないと「SE的なことをやっているようだよ」でオシマイになります。

結局、就業経験がない学生にとっては、何より会社のブランドが大事でしょうし、給与や福利厚生や休日日数や勤務地や安定性が重要であることは昔も変わらないと思います。離職率も気になるところでしょう。

そうした条件はネットにもありますし、それを見ればいいのでわざわざ教員や事務の方が言わなくても調べられるんです。ただ、情報過多のため必要な人に必要な情報が届かないがゆえに、我々のような人間のサポートが必要になる場合があるんだと思います。

そんなときにある会社を紹介するときに「SE的なことをやっているようだよ」を越えて何かアピールするものがあるか?なんです。。。

この会社さんのよいところは、初任地を自分で決められるのはもちろん、そこに勤務が決定するとそこから転勤命令が下ることがない(ほんとかはわかりません)そうです。あと、ドメインが様々なので、そのときに自分がやりたいと思った仕事を選択できるところもいいなと思いました。大きな会社やメーカーからの転職者もいるらしく、その理由が大きな会社だと自分の好きな仕事をさせてもらう機会は少なく、この会社だとその機会が多いということなんだそうです。なるほどです。

これを学生に説明してわかるか。。。わかりませんが。

あと、教育制度にかなり力をいれているらしく。専門の教育部門を持っていてそこで開催される研修に社費で参加できるとのことです。「え?仕事しているのにいつ研修に参加できるんですか?案件とかの谷間?」とズバリ聞いてみましたら「研修は土曜日に開催されるので、そこれ参加できます」とのこと。しかも給料が出るとか。。。へ〜。さらに、個人ごとに年額5万円まで自己啓発のお金が出て、技術本や資格受験料などに充てられるんだそうです。いい時代ですね。。。ほんと。

サラリーマンSEだった頃、少ない小遣いから技術書を買うのに躊躇したことを思い出します。。。

こうやって書いてきて思うんですが、この会社だからこそできる!ってことってそんなに多くはないと思うんです。学生が会社を決めるときも色々と経緯があって選んでいるんだとは思いますが、巡り合わせというか縁なんだと思うんですね。。。日本にたくさん企業がある中から1つを選択してそれが自分にとって「ハズレ」かどうかなんてわかりっこないと思うんです。

仕事だって職場だってやってみないとわからないし。もちろん波もあるし。

とりあえず自分でいいな(何をいいなと思うかは個人次第)と思う会社を探して受かるまで受けていく、受かったら頑張って働く、これ以上でもこれ以下でもない。。。そんな気がします。

あなたの会社についてお聞きします。何がよくてその会社を選択したのですか。ぜひ、そういう情報を発信してください。求める人材を集めるにはまずご自身の会社について自分がよいと素直に思える点について発信していただくのが何よりのキッカケづくりになるんだと思います。

LTとかテックトークとか一般技術者が世間一般にアウトプットする機会・手段が昔より格段に増えました。なんかとてもカッコイイ話ばかり聞くことが多いし、喋る方もなんか特別な取り組みをしていないと話す価値がないと思ってしまうと思いますが。そういう「普通の人の普通の情報」が大事なんだろうな。。。と思うんです。そういう場って誰か作ってくれたらいいのになぁ。