就職委員に復帰して1年くらいになる。就職支援は事務の専任のスタッフがいるのでエントリーシートや面接指導は相談があればその方々が対応してくれる。教員は何をするかといえば、来学される企業の採用担当者と面会の対応、学科に来る求人票等の学生への通知、学科独自の企業説明会の実施のサポートと学生への周知・指導などである。
ゼミ生の就職支援は長年してきたわけだが(といっても全く必要としない学生も多い)、学科の学生を対象として考えたことはなかった。立場が人を作る、はまさにその通りだと思う。その立場になればその視点で見るようになるのだから。
企業さんと学生の間に立って情報を流通させる役割なのだが、これがなかなか難しい。。。企業さんは人が足りてないといい、学生はいい企業を探すのに苦労したり内定先を見つけられなかったりする。この両者をうまく繋げられないかと思うのだが、学生はなかなかこう反応が薄くて何をしたいのかがよくわからなかったりする。全員の話を聞く機会もないので、結局、よく話すゼミ生の情報をサンプルとして現状を把握して情報発信したりしている。
よく思うのだが、学生はバイト経験はあっても就業体験がないからそもそも何をもって企業を選択すべきなのかがわからない。それは当然のことだと思うし自分もそうだった。
以前、以下のようなエントリーを書いたことがある。その社長さんの話を聞いて、こんな面白い仕事している会社があるんだ、と思った。でもである。これをどうやって学生に伝えるか?面白いと思っているのがある程度ソフトウェア業界を経験した自分だから思うのかも知れない。それとも単純に直接、社長さんとお話して人柄に関心を持ったのかもしれない。直接会ってもいない学生はその感覚は伝わらないだろう。結局、初任給、休日日数、福利厚生なのか。。。仕事よりプライベートという話もある。
モヤモヤした状態だからこそそれをつなぐサービスがあり仕事があるはずで、それがお金を生む(マッチングサービス全般)のだろうと最近つくづく思う。リクルートは本当に目のつけどころが違う。
ということがずーっと頭の中を回っている。答えがない。答えがないのだからこそ背中を押す存在が必要なのかもしれないな。。。と思う。一方で、個人を尊重する時代である。人に言われて就職した、ということが頭のどっかにあると辞めたくなるようなことがあったらそのことが頭をよぎるだろう。無理に就職先を斡旋することをそのうち◯◯ハラスメントとか名付けられるのだろうと思うと。。。その一歩も難しい。
タイトルを決めて書き出したものの結局、何となく愚痴に終始してしまった。。。すいません。
で、本題。
これはあくまで個人的な考えだけど、就職するとどうなるかをもう少しイメージを膨らませてみるといいと思っている。そこで何かしらの仕事があてがわれる。その仕事を通して仕事の仕方を身体でおぼえていくものである。バイトと何ら変わらないこと。そしていくつか案件をこなしていると後輩も入ってきて教える立場になったりする。IT系の仕事は流行り廃りが早い。その技術の進歩に合わせて常に勉強が求められる。会社にいるときだけではなく、普段でもそういう業界の情報が目に入るようになったり、場合によっては勉強会とかに参加するようになるかも知れない。こういうその組織の未来を作りあげていくのは人なのである。学校のように先生が教材を作って与えてくれるようなことはもうないわけで、何をどこを掘っていかなければならないかは自分で(あるいはチームで会社で)手探りで決めていかなければならない。そういうことをして先に進む人がいるからこそ会社の技術力は進歩し成長するわけである。特に技術系の会社は。ワークライフバランスは大事と思う。でも、能力には限界があるし時間ももちろん有限である。勤務時間にやらなければならない仕事をしつつ未来への投資の勉強ができるかといえばそれは難しい。。。やはりどこか自分の時間を削らなければならない。こんなことは会社に入れば少しずつわかってくる。伸びる人はそういう仕事の仕方ができる人であることは間違いないと思う。好きなやつには勝てない。逆に、私としては学生さんに会社を引っ張っていくような人材になって欲しいと思っている。ということは、学生さん自身が自分のプライベートの時間ででもやりたくなるような仕事を選択できると幸せなのだろうと思う。ただ、自分のプライベートの時間でもやりたくなるようになるには、その仕事にある程度慣れて自分の知識や技術として獲得したあと、さらにそれを上達したい改革したいと考えるようになるはずで、そうなるための経験がないとそう思えるかどうかがわからないわけである。ここが難しい点で。鶏と卵。初任給や休日日数やTVCMもいいけど、その仕事にどれだけ関心があるか、じゃないかな。。。と思う。やりたかった。。。でもやってみたら違った。。。それはしかたがないだろう。それでもやり続けていると変化してくることもある。
長くなった。しょうもない雑文になってしまった。。。こういうことを改めて学生さんに伝える時間もないし、恐らくそういうことを言葉にしてもうまく伝わるとは思えないのでここにとりあえずメモとして書いた。
難しい。。。