- 作者: 杉山奈津子
- 出版社/メーカー: 角川マガジンズ
- 発売日: 2013/05/10
- メディア: 新書
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非常に釣り的なタイトルですが(失礼しました!)、類書にはないスッキリさを感じました。
有限時間で上達するために必要なことを現役高校生でありながら、リアルタイムに考え試行し実践してフィードバックした。。。その頭の良さにこそ価値があると思いながら読みました。
人に用意された環境、人から教わった知識やテクニックを盲目的に信じることなく、自分で咀嚼して獲得する。恐らく、芸能、スポーツ、勉強、すべてに通じる上達の要素ではないかと思います。
自分の能力を高めるために必要なことを考える能力。メタ能力とでもいうのでしょうか?違う言い方をすれば自分自身を客観視できる。。。あるいは俯瞰できる能力ですね。
さて。そんなことを書くためにご紹介したわけではありません。
なるほどなぁ、と思ったのは受験テクの話ではなく、本ブログのタイトルのことです。著者である杉山さんが最後の章に「受験生を伸ばすために親がやるべきこと」と記しています。
親としてわかっているけどついついやってしまうこと、が逆にマイナスなんだよと諭してくれています。
リビングで休んでいる子供についつい「勉強しなくていいの?」と言ってしまいます。そのとき子供は「自分はこんなにがんばっているのに全然見てくれていない」「認められていない」と感じるのだそうです。自分が子供のときを考えると想像つきますね。。。まぁ、本当に杉山さんのようにやっていれば。。。の話ですが。親にしてもらって最も嬉しいと感じたことは認められる行為だったと。
ゴーレム効果、ピグマリオン効果、いろいろ紹介されています。
親としては子を信じ、良い方向に向かうビジョンと期待というか応援しているよ、というメッセージをさり気なく伝えてサポートする、望むなら一緒にやる(杉山さんはお母さんに問題を出してもらって手伝ってもらったとか)、ような関係が築ければベストなんでしょうね。
受験での親子に限らず、友人関係、パートナー同士、生徒と先生、部下と上司、同じでしょうね。