- 作者: 和田卓人,Kevlin Henney,夏目大
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2010/12/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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通勤電車と帰宅してから数時間かかってやっと読み終えました。電車内で読み終えるかと思いましたが結構かかりました。
国内外のトップクラスのプログラマによるプログラミングに関するエッセイです。内容が多岐に渡るため思い返すのも大変ですが、読み終えて記憶に残ったことは以下の3つです。
- プログラミングの上達に王道なし
- プロ意識をもつ
- フロー状態を活用する
情報技術は日進月歩です。しかもOS、言語、開発環境、ドメイン、方法論が異なると経験が通用しないことがたくさんあります。私も前職である程度経験を積んだ、と思っていましたが勉強しなければならないことが山ほどあります。身につけたい技術を全て習得することは不可能ではないか。。。と思えるくらいの量です。それはおいておいて。。。
日々研鑽する努力を怠らないこと、オープンソースや他人のコードを積極的に読んで技術を身につけること、自分が書いたコードには責任を持つこと、ごく当たり前のことですが実現することが難しいこと、それが書かれています。それを実行できるからこそこの本に執筆できる実力を身につけた方々なのだと思いました。
3番目に挙げた「フロー状態」は数年前にシンポジウムで聞きかじったゾーン以来、関心があります。本書でも2つのエッセイが書かれています。集中して何かをしなければならないときにどうしてもこの状態に入れない。。。日々実感します。この状態に「よーいドン!」で入れるようになれば個人としてもチームとしても生産性や品質が高まるでしょうね。。。Gudny Hauknesさんらはペアプロがいいと書いています。ペアで話し合うことでフロー状態を持続しやすくできるのでしょう。宮川さんは決まった形式の単純な作業(準備運動)をすることでフロー状態に入る助走になると書かれています。やってみたいと思います。
エッセイなので何か技術を知るという本ではないと思いますが、慣れた生活を少し変えるきっかけが欲しい、という方には何かヒントが得られるのではないかと思います。わかっているけどできないことも書かれていますので、少々、耳(眼?)が痛いと思いますけどね。。。w
<余談>
1エッセイにつき2ページというペースで書かれているのですが、なぜか後半のいくつかだけ3ページになっていました。原著が英語だからしかたがないか。。。と思っていましたが、もしかすると原著もこんな感じなのかな。。。と思ったりします。オリジナルを見てみないとわかりませんけどね。個人的にはせっかく90編くらいまで奇麗に収まっているのに惜しいな。。。と思ったりしました。Twitterで前著(ソフトウェアアーキテクトが知るべき97のこと)があること、3冊目(PMが知るべき97のこと?)の訳本が出版予定であることを教えてもらいました。次も楽しみですね。というか原著を購入してもいいかも。