NHK + という素敵なサービスがあり、見過ごしたときなどに利用してきました。TVerじゃないですがテレビの視聴媒体の多様化による視聴機会の確保を狙っていると思います。
さて。
そんな NHK + を 10月1日に NHK ONE というサービスに切り替えるというお知らせが1ヶ月?(←記憶はかなり怪しい)くらい前から来ていました。
そのときに感じたのは なぜすぐに切り替えないのだろう。。。 でした。色々な事情があるのでしょう。利用者はとにかく従うしかありませんが、どう考えても何か問題が起きる予感しかしませんでした。
で、10月1日を迎えました。
朝起きてスマホを手にして NHK + アプリを起動して、前からチェックしていた通り「旧NHKプラスを利用されていた方はこちら」の入口から入って簡単に進むだろうと思ったわけですが。。。入力したGmailに確認番号のメールが届きません。。。あれれ。。。Macでもやってみましたが同じでした。
NHK ONE の画面を見ると不具合が発生しているとのこと。
現在、NHK ONEアカウントの登録手続きで、Gmailなどをご利用のお客様に認証コードが届かない不具合が発生しています。原因を調査中です。ご不便をおかけして申し訳ありません。
なぜ、こういう不具合が発生したのか?発生したところで大きな問題(補償問題とか)はたぶんないのでしょうから、いずれ収まる不具合なのだと思いますが、それでもやり方によっては避けられた(和らげられた)可能性はあるような気がします。
勝手に今回の現象を見て疑問を書いてみます。いずれ日経コンピュータ等で取材し報道されることを期待していますが。
疑問1 :なぜ段階的に移行せずにビッグバンテスト的な切替方式を採用したのでしょう?利用者に対して予告メールを送っているわけですから既登録利用者のメールアドレスはあるはずで、それらを部分的に移行通知しながら移行処理をテストする手段はあったのでは?と思います。
疑問2 :なぜサービスを段階的にアップグレードする形で移行しなかったのでしょう? Googleなどが採用しているようにUIなどの大幅な変更がある場合は旧UIと新UIを一定期間、両方使える状態にして利用者が選択可能にする手はあったのかもです。色々な意図や制約があったのだと思いますが、利用者目線から見れば、現状のNHK + のサービスが利用したくて使っているはずで、その利用が継続できた方がいいわけです。サービスが付加されるとしても一定期間は同じアプリ同じURLでアクセスできるようにしてある程度移行できた段階で旧システムを静かに破棄する手はあったように思います。
疑問3 :どうしてもシステムを切り替えたいということであれば、新システムのアカウント情報を自動で引き継ぐ(利用者に登録させない)方法はあったように思います。死にアカウントを整理したかったのでしょう。でも、それとこれは別のような気がします。移行がある程度済んだときに、利用実績を見てその利用者に対して事前通知してアカウト停止する手はあったように思います。
今どきのシステムの事情を知りません。あくまで想像で書いていますが。。。もう少しやり方があったんだろうということです。今回の障害はなるべくしてなった。。。システム開発経験のある人なら誰でも簡単に想像できることだと思うのです。
不具合のメッセージを見るとGmailだけ確認番号の送信に失敗しているらしいです。その前は他のキャリア(ezweb等)も書かれていましたが消えていました。恐らく消したのでしょう。スマホ版ではキャリアの情報も掲載されてました。ezwebやdocomoがなかったのはデバイスによって表示内容を変えているからでした。移行案内のページに以下の記述がありました。まさかと思いますが。。。正規表現の設定ミスだったりしないですよね。。。それは絶対にないと思いますが。

人の失敗を笑いたいわけではなく、失敗から学ぶことがあるということです。日経コンピュータなどがそういうのを取り上げてくれますのでなるほどそういう失敗データベースから類似作業を実践する前に対処できるのだということです。
少し前に読んだ本です。航空業界では絶対に類似事故を起こさないための業界ぐるみの仕組みがあると書かれていました。一方、医療業界は隠蔽するため類似事故があとを絶たないと。。。今は変わっているかもですが。命を預かる仕事である以上、同等の仕組みが必要に思ったものでした。
一方、ITシステムはそこまでクリティカルなシステムは一部でしょう。NHK ONE のアカウント移行で失敗して命を落とすことはないのでしょうけど、起きなくて済む障害であればそういう情報は公開してくれると業界全体でありがたいのだろうなと思うのです。この辺を取りまとめてやるのはIPAさんくらいですかね。ぜひ。
■追記
やっと復帰したみたいですね。僕もアカウントも引き継ぎできました。寝ずに対応したエンジニアの方々おつかれ様でした。しっかりふりかえりして業界全体にシャアしてください。