Apple Visionがリリースされてしばらく時間が経ちました。購入しようとしていましたがやはり研究での使いどころがわからなくて(あと50万円以上の購入申請は気合が必要)、購入を思いとどまりました。
それでも仮想空間でのデスクトップ作業には憧れもあって今さらですがImmersedを真面目に使ってみました、という話になります。
環境は、Macbook(M4)、Quest3(エリートストラップつき)、Immersedの3点になります。
自宅のWifi環境で使ってみました。ちょうど週末は研究会があったのでZoomでオンライン参加しました。
仮想空間上にディスプレイを2枚出して、そこで学会発表を聞きながら仕事をしていました。解像度は粗いですがイメージだけでもその作業の様子が以下になります。

Zoomで発表を見たり聞いたりする分には全く支障はありませんでした。PCの音声をImmersedに転送するのを有効にする操作が必要でしたがそれさえできたらスピーカーもマイクもZoomに切り替えることができました。
会議中のコメントをSlackで見ることができるのですが、そちらもPCで操作するのと違和感がないくらいで問題なく利用できました。
あと、作業としてはPowerpointで作図したり、Wordで文書を作成したりしていました。これもほぼ問題なく、普通の物理のマルチディスプレイと同じように作業ができたと思います。リアルと比べるとちょっと解像度が落ちますが、まぁ、気にならない程度です。
遅延は全く気になりませんでした。
仮想空間にする利点として2つあるかと思います。
1つは没入感です。Immersedというアプリ名称の通りです。自宅の自室で作業していたのですが空間としてはどこかの部屋で作業している感覚です。 1〜2時間ほど研究会に参加しつつ、イヤホンはつけていなかったので家族の生活音や会話は聞こえていました。イヤホンをつければそれもなくせると思います。
2つめはディスプレイの配置の自由度です。サイズも湾曲度も自由に切り替えられます。コントローラを持たなくてもハンドトラッキングで調整できます。仕事に集中したければZoom画面をちょっと奥側に移動したり小さくすることもできました。
改善点を1つあげるとすればこの自由度にOSかアプリが追従できていないことです。仮想デスクトップの位置を変えてもOSが認識している画面の配置は連動しませんので、デスクトップ間でウィンドウを移動するときにちょっと頭を使う必要があります。この辺は直感的ではなくなるところが惜しいところと思います。
で、結局、使えるの?ですが。
使えません。その要因は頭が痛いです。これは僕の頭の形に起因することと思います。後頭部が絶壁なので少しキツめの帽子をかぶったり、スキーのときにゴーグルをつけるときなんかも頭が痺れる感覚がありました、まさにあれなんです。頭は普通丸いですよね。そうじゃない人は角の部分?がしびれてくるんです。これがどうも無理でした。
どうしてもディスプレイを置く場所がないところでマルチディスプレイの作業が必要であれば使うかな。。。と思いますが、物理ディスプレイをちゃんと所有していてそういう部屋環境が整っている人が無理をして仮想環境で作業する必要性はないかな。。。と思います。
あと、軽くなったとはいえQuest3をつけ続けると首や肩に負担を感じました。1〜2時間ならまだいいでしょうけど1日中これをつけるとなると体への負担が相当あると思います。あと、疲れ目ですがこれは意外と少なかったように思います。JINSの読書メガネで使用していました。見づらいこともありませんでしたし目の疲れもほぼ感じませんでした。
以上が感想になります。
あ、最後になりましたが、このアプリ、無料で(無料でなくても)ここまで使える配慮を考えると凄い(素晴らしい)実用アプリだと思います。たぶん、トップクラスじゃないでしょうか。頭が丸くて長時間使用しても問題なくて物理ディスプレイを多数置きたいけど場所がないという方には向いていると思います。