Webアプリケーション設計・実装のためのフレームワーク活用の技術
- 作者: 古川正寿,早川順
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/11/18
- メディア: 大型本
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まだ7章のうち出だしの2章しか読んでいませんが、この本(というか著者の古川さん)好きですねー。なかなか時間が取れませんが明日の電車でざざーーっと読み切ってしまおうと思います。
1章で著者が指摘されているように、店頭にはJava本がたくさん並んでいるのですが(最近はRoR本に押されていますが)、設計とフレームワークをバランス良く取り上げた本がありません。特定のアプリの実装例がのっている本はあまりに具体的過ぎますし、フレームワークの使い方を微視的に解説している本は全体感が良くわかりません。どういうシーンでどういう使い方をすべきかということがわかりにくい。そんなかゆいところ(実践的な話題を要点を押さえて)を解説してくれています。
今、情報学科の3年生はJSPとServletとHTTPやHTMLを組み合わせたWebアプリケーションの基礎を学習しています。HTTP Request/Response、Session、Cookie、ファイル、JDBC、など基本を中心として小さいプログラムを作りながら学んでいます。学生は3年生といえどもJavaプログラミングやオブジェクト指向の実装経験が乏しいですから、学習要素が多いWebアプリケーションを学習するのは結構大変です。
Strutsなどフレームワークを演習で利用することも考えましたが止めました。フレームワークの使い方を知っていれば即戦力として役立つかもしれませんが、それより学生は基礎をしっかり身につけるべきでしょう。しっかりプログラミングができるようになりプログラミング経験を積めば、実装がどうあるべきか体験的に見えてくるはずです。UMLなどを利用した設計はその次にくるべきだと思っています。このレベルではUMLは設計ツールではなく読んでプログラミングに繋げられれば十分だと思います。
余裕のある学生さんは、ぜひ、この本を手にとって、フレームワークを利用したJavaによるモダンプログラミング&設計経験を積んでみてはいかがでしょうか?できれば、本書で学んだことを生かして独自のWebアプリを作る経験ができればマルだと思います。