memorandums

日々の作業ログです。

退去時の清算について

アパート退去の打合せがありました。今まであまり気にしなかったのですが、これまで4年お借りしていた物件は入居時に「ピン1つ使っても1室クロス張替え」と言われていましたのでかなり気を使って生活をしていました。それでも退去時にいくら請求されるか心配でした。結果的には、査定の方や管理会社の方といろいろと話をする中でお互い納得できる結論に至ることができました。以下、退去にあたり何を準備したかメモ書きしておきます。儲けようという話ではありません。あくまで支払うべきものは支払い、返してもらうものは返してもらおうということです。


退去を前に戦う材料が必要だと思い、いろいろとネットで調べました。調べていく中で国土交通省が公開している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものが存在していることを知りました。数ヶ月前まではPDFがダウンロードできましたが今は国土交通省に問い合わせる必要があるようです。100ページ以上ある資料ですが一応すべて読みました。借りる側の原状回復義務がどの程度まで必要とされるのか識者による見解が説明されています。非常に参考になりました。退去時の清算について心配な方は一読されることを勧めます。ただ、これは「ガイドライン」ですので、本書にも明記されているように、あくまで入居時に交わした契約書が基本となります。そこで契約書も読みこみました。その結果、契約書には明記されていない部分があり、このグレーな部分についてガイドラインが適用できそうなことがわかりました。


具体的に説明します。


契約書ではクロスの張替えは1室単位となっていました。居間にエアコンを設置したのですが、その関係で室外機との連絡のため壁に穴を開けました。また、エアコンを壁に設置するためにネジを使用しました。上記のように「ピン1つでも使用したらクロス張替え」ということでしたが、契約書にはどの程度の損傷でクロス張替えが必要になるということは書かれていませんでした。この点についてガイドラインに掲載されていたいくつかの判例を調べたところ、「普通に生活していくためにはエアコンが必要であり、その設置のために空けた穴やネジ穴に対する回復義務は基本的には借りる側にはない」ということがわかりました。「もし回復するとしても1室ではなく最大1面まで」ということもわかりました。「普通の生活」の定義は難しいところですが、福岡でエアコンを使用しないで生活することが普通かどうか、というところが普通であることの基準であると思います。その点について主張した結果、1面のみの回復でよいということになりました。また、素人ですので退去時に出された見積の妥当性が評価できません。そこでこちらで工事単価や資材単価を知ることができました。標準的な単価を知ることで出された見積りに対して安心してGOサイン出すことができました。


という心配をしなくて済むように、入居時にきちんと契約や退去時の清算区分について話し合っておくことが大切であることが体験をもって理解することができました。ちなみに新しく借りた賃貸物件は敷引き清算であることと、退去時の清算金額が契約書に明記されています。退去時の査定の方に言われたのですが、ガイドライン的にはこれは違反*1という見方があるようです。しかし、借りる側としては「ピン1つ使ったら。。。」とビクビクしながら生活するよりは、清算金額があらかじめ明記されていた方が安心して「普通」の生活がおくれると感じています。


ま、何ごと経験です。

*1:損傷の程度に応じて都度見積りを行い清算するのが正しい