memorandums

日々の生活で問題解決したこと、知ってよかったことなどを自分が思い出すために記録しています。

脳を活かす勉強方法

クオリアNHKのTV番組で有名な茂木先生による著書です。本屋に平積みされていたので思わず手に取りました。書いてあることはいわゆる成功者のノウハウとあまりかわりがないのですが、何といっても脳科学者である茂木先生の著書ということで説得力が増すわけです。以下、私が気に入ったところの読書メモです。

  • 記憶回路を使って記録するには見ながらノートなどに写してもダメで、目を離して写すこと、そしてそれを繰り返すことが大切。一時的に頭の中に入れること。
  • クリエイティブな活動は脳が整理された朝が最適。茂木先生はおき掛けの3時間にクリエイティブな仕事をされているとか。
  • 読書することは勉強や仕事の基本。読書によって脳をクールダウンできる。
  • 強化学習に不可欠なドーパミンの放出は、やさしすぎず、難しすぎず、の問題にチャレンジすること。
  • 正しい勉強法とは、自分の欠点や弱点やミスを直視できるか、そしてその原因を自分自身で論理的に突き詰め修正できるか
  • 努力(勉強)の仕方を知っているのが天才なのだ。
  • 安全確実とチャレンジのバランスがとれた状態を脳科学で偶有性(contingency)という。偶有性の状態に自分をおくことこそ成長につながる。
  • 学習には終わりが無い。あることを知れば次に知りたい何かが現れる。これをオープンエンドという。


過去の自分を振り返ると、上達する方法を知らなかった、あるいは、知ろうと努力してこなかったな。。。と思います。でも、今、まさに小中高で毎日の勉強に勤しんでいる学生さんもそういう状態にいるのではないかと思います。今であれば勉強のノウハウ本はたくさんありますし、小学生から塾にいくのも当たり前ですから、そうした場所で教えてもらうこともあるかもしれません。それでも、自分自身が必要と感じて様々な工夫を重ねている学生さんはごく一部ではないかと思います。実態はわかりませんが。。。私の子供を見ている限り、自分の時代と大きく変わっているようには思えないのです。


茂木先生がこの著書で「(得手不得手は別として)小さい頃から勉強が楽しくてしかたがなかった」「勉強しろと言われたことがなかった」と書かれています。好きでやって、上達して、褒められて、より一層勉強して。。。正のスパイラルです。私は茂木先生とは違い、勉強することは嫌いではありませんでしたが、面倒だと感じていました。大学入学後もその状況はたいして変わらず。。。まさか現職のような仕事に就くとは考えてもいませんでした。それが一変したのは修士だったと記憶しています。なぜスイッチが入ったのか記憶が定かではないのですが、学部では単位や成績のために一方的な授業でした。修士では自由にやらせてもらいましたので自分が知りたいこと思ったことをやりたいように勉強できました。その方法が良かったのか実は微妙なのですが、勉強することの楽しさを初めて知ったときでした。私も茂木先生のように強化学習する術を早く身に付けていればもう少し違った人生だったのかもしれないな。。。と本書を読みながら感じましたw それでも、スイッチが一生入らない人もいるのかもしれないと思うと、まずは現状に至るきっかけを頂いた大学院の恩師、当時の研究室のメンバーに感謝したいです。終わりがしまりませんが、学習がオープンエンドである以上、一生、勉強ができるわけですね。国立大学・高専を退官されて非常勤講師に来ていただいている先生がいらっしゃいますが、今でもschemeに夢中だと仰っていました。私もその方を目指したいと思っています。