本学に赴任する以前からThunderbirdを愛用していたのですが1年くらい前からG-mailに切り替えています。その理由について、いまさらですが、書いてみます。
(1)どの端末どのブラウザからでもアクセスできる
(2)端末への特定のソフトウェアのインストールやアップデートや設定が不要
(3)データの損失の危険性がGoogleのサーバの方がローカルのPCより低い
(1)と(2)はありふれた意見だと思います。携帯電話、ipod touch、出張先のPC、ネットカフェ、どこからでも特別な設定なしにアクセスできます。popアクセスで特定のPCにメールをダウンロードしてしまってはこうはいきません。IMAPを使う手はあるのかもしれませんが、本学のサーバーの容量はそれほど大きくないので保存しておくことは推奨されていません。
意外と思われるかもしれませんが、このエントリーで主張したいのは(3)の理由です。定量的なことは言えませんが、実体験としてそう感じます。
上述の通り、G-mailに切り替える前までは、Thunderbirdを利用していました。そして、アクセス性を考えてG-mailと併用していたこともありました。通常はブラウザでg-mailを読み、定期的にpopアクセスでthunderbirdにメールをダウンロード(コピー)していました。万が一g-mailが無くなっても以前のメールが読めるようにバックアップしていたわけです。
しかし、です。その、バックアップしていたPC(DELL)が急に起動しなくなりました。ハードディスククラッシュです。今思えば兆候はあったのですが、購入して1年くらいだったのでまさか。。。と思っていました。結局、前職から何かあったらと10年近く保管しておいたメールも含め、アドレス帳、お気に入りも全て無くなったわけです。ガーーン!です。
でも、でもです。
アドレス帳を復旧するのは少し大変でしたが、意外なことにそれらのメールが無くなっても何の不都合もありませんでした。私の仕事の性質上、そうなのかもしません。しかし、無くしてしまうまでは、全く影響がないとは思ってもいませんでした。本当に意外でした。また、googleのサービス停止時間より、本大学の電気やネットワーク由来のサービス停止時間の方が多いことにも改めて気づかされました。
それ以来、もう、メールをバックアップすることもやめました。g-mailは”今のところ”何の問題もなく使えますし、日々成長するそのサービスにも申し分がありません。SaaS(Software as a Service)やクラウドコンピューティング*1は、やはり上記の(1)や(2)が売りとされていると思いますが、意外なことに、(3)、つまるところ、データの安全性(破損や消去の回避)が高いことも「あちら側」でデータやアプリケーションを管理するメリットがあると言えると思います。
ちなみに、私のg-mailの使用率は「現在 6327 MB 中 237 MB (3 %) を使用しています。」です。極端な話、この237MBもいつ無くなってもいいデータです*2。同じようなことはソーシャルブックマークにも言えるような気がします。私自身、Google ReaderでAdd Starした記事を読み返すことは本当にまれですし、むしろ探すのが面倒だからGoogleで検索しちゃいます。del.icio.usのブクマもそうですね。自分が登録したブクマから所望のものが引き出せる確率は極めて低いです。登録したときのタグを忘れちゃうからですね。。。