昨日、近くの書店で本を2冊購入しました。この本と和田中学校の藤原先生の著書です。いずれも現在の日本における教育の課題を挙げ、解決方法を提案しています。
教育職に転じて3年目を迎えました。企業生活を経験し大学に戻ってみると「これでいいのか?」という疑問と試行錯誤の毎日です。この教え方でいいのか?限られた時間で今対面している学生に何を教えればいいのか?同じことを授業するにももっと効果的な方法はないのか?最近は忙しさにかまけて少しずつその感覚が無くなっていくようにも感じることを少し怖く思います。
そんな日頃の疑問に1つの光を与えてくれる本です。フィンランドにおける教育について書かれた著書です。(正確にはフィンランドの教育方針を取り入れた七田式の宣伝でもあるとは思いますが)もし、日本でこの方法をとることができれば世の中は良くなるんでしょうね。。。少なくともこの本からはそう思えました。いくつか早速授業で取り入れていきたいと思います。以下メモを書きます。最初の8ページくらいに本で言いたいことの多くが語られています。残りのページはフィンランドメソッドを取り入れた七田式の紹介です。ここでも「マインドマップ」を目にすることになりました。やっぱりいいんですねぇ。
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- PISA(OECDが定めた国際的な学習到達度指標)の学力規定は「知識の評価」から「だれもが社会生活で使う能力を育てること」へと変わった。
- この背景から、国際学力テストの内容が、学習した内容をどれだけ記憶しているかを調べる習熟度テストが減少し、自分で考える力や問題解決能力を問う問題の比率が高くなった→「総合学習」
- 総合学習を主としているフィンランドがトップに立った。
- 日本の「総合学習」の時間はこれを配慮した取り組みだったが、日本の行政はこれを国民に理解させることに成功しているとは思えない。
- デンマークは就学義務のない国。不登校問題などもないそうです。
- オランダでは入試がない。入試が勉強の動機にならない。入学後にコースがあわないと移行することも自由。そのためオランダでは塾も予備校も存在しない。
- フィンランド、オランダ、デンマークでは、学校教育で子供たちにテストで順位をつけない制度を取り入れている。
- 能力別の学級編成なども行わない。能力別にクラスをわけることは差別をつくり、何の効果もないと考えているから。
- 成績の悪い子供に力を入れた教育をしている。先生が教える、というスタイルではなく、生徒同士で教えあいを大切にしている。できない子がわからないまま前に進むことのないようにしている。その結果、平均点は上がり、全体の学力が伸びている。
- できる子は自分で学ぶ力があるので、どんどん自分で学ばせる。競争させると、自身を失い、学習意欲を失う子供たちが多数育ち、全体が地盤沈下する。
- 今、何よりもとめられているのは、「自分で学ぶ意欲を持ち、フィンランドの子供たちのように、学校での勉強時間は少なくても、自分で本を多く読み、自分で考える力をもった子供たちを育ていること」
- フィンランドでは能力別クラスではなく混合クラス方式を採用している。混合方式ではクラスの先生が大変では?
- 教師の質を高めるために、大学教育から制度を整え、大学に6年間在学し修士号を取ることを条件にした
- 1クラスの生徒は24人までとし、子どもたちのためにソーシャルワーカーやカウンセラーを配置し、担任教師の授業以外の負担を最小限にとどめる工夫がなされた。
- 24人以下の学級で、4〜5人のグループにわけて学習する。その際、リーダーシップをとるのは、その学科が得意な子供たち。
- 点数による評価はしません。点数をつけて競争させ会うよりも、むしろ子供たち同士で教えさせあい、助けさせあうのです。
- 点数の評価をしない代わりに、先生が生徒一人一人の様子を見て、その子の長所をどうやって伸ばしたらよいか、弱点はどういうところにあるかについて、両親とよく話し合う。インターネットやメールを利用して学校と家庭が継続的に互いに連絡を取り合いながら子供の本当によいところを伸ばしていくというやり方を取り入れている。
- 国語の教育方法
- いじめ、不登校を生まない助け合い学習