memorandums

日々の生活で問題解決したこと、知ってよかったことなどを自分が思い出すために記録しています。

実践!!IT屋のトヨタ生産方式

G.W.突入しました。皆さん、エンジョイしていますか?学生に聞くと多くは「バイトです」だとか。学生という身分も意外と大変だったりします。私は来月7日の締切論文を”今から”まとめようとしています。G.W.は潰れそうですねぇ(苦笑)
今日は、数日前から読んでいた表記本について、読書メモを書きます。富士通PSTさんが業務改善のためソフトウェア業界として初めてTPSに取り組んだ事例とノウハウが語られています。1つだけ早速実践してみたことがあります。それは「メールの定期的な受信を切る」ことです。本書に書かれている通り、メールが着信したときにそれに気が取られて予定していた仕事が進まなくなることも度々ありました。仕事がひと段落したときに手動で受信すればいいのです。これは今すぐできる業務改善ノウハウだと思います。

  • トヨタのやり方というのは”ジャストインタイム”のことで「必要なものを、必要なときに、必要なだけ、いかに安く」ということ。7つのムダを徹底的に廃除する。作りすぎのムダ、手待ちのムダ、運搬のムダ、加工そのもののムダ、在庫のムダ、動作のムダ、不良を作るムダ。
  • PSTの社風(改善取組前)
    • 残業があたりまえ。
    • 残業をしていないと心配に感じる。
    • 残業をたくさんやっているほうが仕事をしているように見られる
  • 目的と狙いは違う(例:毛皮がほしい)
    • 目的:欲しい毛皮の動物を捕獲すること。
    • 狙い:どこをねらえばコストをかけず目的が達成できるか
  • 売値はお客様が決める(ソフト業界では人月ありきのため非常識)
  • トヨタの人は「本当にそれはお客様にとってうれしいですか」と考える思考がある。
  • 改革は一過性のもの。大きくパラダイムシフトして物事を変える。しかし、それは一瞬で終わる。かいぜんは細かいことを毎日し続ける時間軸がある。
  • お客様起点で価値を創造→DCM(Demand Chain Management)
  • 目標:5年で生産性2.5倍、品質3倍→海外との競争のため必要な数字。
  • NPS(Nagare kaizen Profit System)と名付けた活動を展開。NPSの活動は以下。
    • 基礎は人材育成にある。そのうえに「顧客品質向上」「生産性向上」「マーケットイン商品企画」がある。
  • プロダウトアウト(開発者主動)では、開発サイドは「なんで売らないのか」、営業サイドは「ろくなものつくらないから売れない」のすれ違いを生む。お客様から評価されるものを作る、マーケットインプロダクトの考え方に改めた。
  • 「もぎ取り」:生産性向上による利益で次の製品開発を行う。
  • KAIZEN塾=トヨタ式を採用する→他にいい方法がないから→仕事のやり方や話し方など、原理・原則をもっていれば仕事のやり方はぶれない。
  • 「なぜ?」を5回繰り返す、5S、現地・現物・現確
    • 整理:不必要なものを捨てよう
    • 整頓:必要なものが瞬時に手に入るようにしよう。
    • 清潔:整理、整頓、清掃を良い状態に維持しよう。
    • 清掃:日常業務を気持ちよくできるように掃除しよう。
    • 躾:実際にやってみる、やらせる。
  • 標準化、平準化(→特定の人しかできない作業をなくす→多能工化)、あんどん。
  • KAIZEN塾は半年で運営、各部署から人材を募ったが集まらない→「KAIZEN塾を卒業しないと幹部社員になれないという人事制度を取り入れた」→集まった(ナイスアイデア!)
  • KAIZEN塾では、まず、自分たちの作業のどこにムダがあるのか、ビジネスプロセスの見直し手法を採用した。自分達の仕事の見える化である。
  • KAIZEN塾の師範は最初から答えを言わない。それは「最初から答えを見せても理解することは難しい」から。いかにこちらの言いたいことを覗いてみようという気にさせるか、が大切なのである。
    • 私の講義に当てはまる問題!こういうところに気を使わなければならない。
  • ソフトウェア技術者にとっての改善とは何か?
    • 目的はお客様に満足いただけるソフトウェアを開発すること。
    • 目標は品質とコストと納期を遵守すること。
    • 我々が行っている開発方法は過去の成功経験の積み重ねだが、逆にそこにとらわれているのではないか?「工程設計は理想的だろうか?」「中間生産物が目的化していないだろうか?」「進捗管理は現地・現物で行われているだろうか?」「進捗や品質は見えているだろうか?」「問題や課題の発生がすばやく認知されてフィードバックされ、アクションにつながっているだろうか?」「プロジェクトが、より実効的であるために勇気を持って積極的に行動しているだろうか?」
    • スタンドアップミーティングの実践、TODO管理ができる改善ボード、メールの自動受信機能の停止、KPTによる改善ボードの採用
  • アジャイル開発手法を入れて26.8%の生産性向上