なぜか今頃、バカの壁の話題をします。本書は2003年のベストセラー、いわずと知れた名著書です。
リンク:バカの壁
バカの壁とは「人間というものは、結局自分の脳に入ることしか理解できない」ということのようです。
私自身、なぜかこの本を手にすることはありませんでした。これも一つのバカの壁とも言えるかも知れません。今度、読んでみたいと思います。
今日、ふと、なぜプログラム作りに向く人と向かない人がいるのか考えていました。私は、プログラミング演習クラス(C言語)の一番下を2年間受け持ってきたのですが、成績の悪い人は、以下の2つに分類できるように思います。
- 努力しない(話を聞かない・欠席がち)人
- 努力してもできない人
努力しない人は、恐らく、バカの壁を持っている人でしょう。理由はさまざまですが、現時点では、自分の脳に受け入れ難いという人です。
努力してもできない人は、恐らく、バカの壁とは関係がないものと思いますが、脳への情報の入れ方がうまくない人ではないかと思います。
これ以降、努力してもできない人について考えてみます。
人、それぞれ、固有の物の理解の仕方を持っているはずです。ここ2年のわれわれの簡単な調査では、プログラミングと数学の能力に相関があることがわかりました。偉そうに書きましたが、関連した研究が既に膨大になされているものと思います。
定理(コンピュータ動作原理・プログラミング言語)や公式(アルゴリズム)を基本として、問題を解決するという点について考えると、プログラミングと数学は「上手になる道筋」が似ているようにも思います。この仮定を正とすると、数学を訓練することでプログラミング能力も高まるはずですし、その逆も真かも知れません。しかし、いかんせん、両方とも能力が低いとなると、上手になる取っ掛かりがありません。
ニューラルネットワーク流に考えると繰り返し学習によってできないことが「できる」ようになるはずです。スポーツや仕事や受験勉強などでも経験的にそうだと感じます。
そう考え、努力してもできない人に、小さい問題をたくさんやってもらいましたが、残念ながら、大きな効果はありませんでした。繰り返しがもっと必要なのか、それとも、刺激が単調になり学習効果が低くなるのかも知れません。
いずれにしても、できる人をよりできるようにする教育方法、と同様に、できない人を少しでもできるようにする教育方法を考え出さなければなりません。
尻切れ文章になりますが。。。継続的に実践研究していきたいと思います。ご意見いただければ助かります。