memorandums

日々のメモです。

文書の読みやすさを評価する

背景

明日、卒業研究発表会がありまして、これで一応ひと区切りがつきます。

うちの学科では、卒業研究の研究概要をA4版1枚にまとめたレジュメを作成することを課しています。このレジュメは発表当日に配布されるだけではなく、最終的には製本されて冊子になり、後輩が閲覧できるようになります。

本ゼミでは、卒業研究発表や論文本体を書き出す前にレジュメを書かせて、流れからてにをはのチェックなどまで平均5回程度のやりとりを通して文章を仕上げていくプロセスを経験してもらいます。

この時期ですから、研究した結果は手元にはあるのですが、それを人様に説明するには何をどういう流れで説明したらいいか。。。最初はなかなかわからず手が止まる子が多いのが実情です。

そもそも自分が何を研究していたのか。。。どこがポイントなのか。。。そのレベルから整理して気づいてもらい、そしてできるだけわかりやすく説明するために何を気をつけるべきかを指摘したり、文章作成上のポイントなどを指導したりします。

今年も10名のゼミ生のレジュメのチェックが終わりました。必要なプロセスとはいえ、なかなかしんどいのも事実です。

同じことを10人に伝えるのは無駄ですので、ガイドライン昔作ったもの)を作成して一読するように伝えてはいるのですが「読んだ」だけで、それを実践するにはほど遠いというのが実態だったりします。

で、提出前にとりあえず最低限のチェックができるようなメトリクスツールがあればいいな。。。と思っていました。

たまたま、最近、ソースコードの可読性について研究をはじめたこともあり、文章の読みやすさの指標にFlesch-Kincaid Grade Level というものがあることを知りました。英語の場合ですが。。。日本語の場合は調べていないのですが、MS-Wordに読みやすさを評価するツールがついていることを知りました。

で、今年度、実際に指導したレジュメの文章の一部(序章だけ)を使って評価してみた。。。というのが本題になります。

Word2011(mac)ですが。。。以下のような手順になります。

[環境設定]-[文書校正]を選択すると以下のダイアログが表示されます。で、下の方にある「文書の読みやすさを評価する」をチェックします。

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そして、ツールメニューから文書校正を選択すると。。。
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下図のような結果画面が表示されます。
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ただですね。。。なんか変なんです。段落数が5と表示されていますが実際の文章は1しかありません。何となくあっているのは漢字やアルファベットの数くらいでした。

論文調の句読点だからダメなんですかね。。。

で、探してみると浜田塾さんのページで同じようなツールが利用できることがわかりました。こちらを使わせていただきました。

で、やっと本題です。

本題

日本語で書かれた文章の読みやすさを評価します。以下にアクセスします。

Link: 浜田塾さんの「読みやすさを評価する」

で、レジュメ指導でチェックした5つのバージョンの序章(150文字程度)を入力しました。

ちなみに浜田塾さんのページでは以下のような結果が表示されます。
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で、結果をグラフにしました。スケールに差があるので見やすさのためグラフを2つにわけました。

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これだけでは何ともいえませんが、指導した経緯を思い起こすと、最初はダメダメで、具体的な説明を加えたので2、3回目は文字数が多くなったと思います。そして、無駄な言葉を削ぎ落としていって4から5回目になったときにはかなり論文らしい文章になりました。

一つの特徴としては、平均句読点間の数値が修正回数とともに降下しているところかと思います。長い文章は読みにくいですので積極的に切ること、一文一意ということも指導しました。文数が増えていないので読点が増えたというよりは、文数はそれほど変わらずに文中に誤解を防ぐための句点を差し込んだとも読めます。

とりあえずこのツールで可視化できましたが、レジュメを提出する前にこのツールを使ってチェックしなさい。。。というにはちょっと使えないかな。。。と思いました。

さらに分析してみないとわかりませんが。。。もう少し踏み込んで、一文中に主語と動詞があるか?係り受けの語間の距離はどうか?などを計測できると役立つのかもしれません。

文章を作る前にその研究を説明する上での辞書?あるいは各章のトピックセンテンスを書かせる、そのあたりをやってみるのもいいのかもしれません。これらはツールではちょっと難しそうですが。。。

とりあえずこんなことをやってみました。

いいツールがありましたらお教え頂ければ幸いです。