memorandums

日々の生活で問題解決したこと、知ってよかったことなどを自分が思い出すために記録しています。

技術力を評価する一方法

学科のコンピュータ設備の更新準備を進めています。要求事項をまとめていくつかの業者に提案を依頼しています。本案件の最重要事項はコンピュータシステムの品質です。教育用に使うために最低限の品質(あたりまえ品質)が確保されている必要があります。ここでいう品質とは具体的には、起動・停止時間、安定性、故障時や不具合発生時の復旧時間、そして保守性です。まだまだ曖昧ですが詳しくは書けませんのでご容赦を。ただし、いずれも現在のシステムが抱えている課題です。

そこで少し頭を悩ませているのが企業の技術力評価の方法です。A社の提案したAシステム。B社の提案したBシステム。どちらがシステムの起動・停止時間と安定性、そして保守性に優れているか?わかりません*1性善説で考えると両者の言い分をそのまま比較することになりますが。。。そこはビジネスです。限られたコストの中から利益を出す必要があります。どこかを落とさなければ利益は産まれません。再び性善説で考えると、戦略的案件と捉えて赤字覚悟で良いものを安く提案してくれているとも考えられるかもしれません。しかし、その本当のところは設計者以外は誰もわかりません。

良い答えはまだ見つかっていませんが、お互いにガチンコ勝負をしてもらう(互いの設計書を見て自社の提案が優れている点を自己申告してもらう)手が考えられます。自己審査してそれに矛盾がないかをチェックする。。。効率良くポイントを押さえて審査できる優れた方法だと思います。JABEEでもその方法をとっていますね。

それ以外の方法として思いついたのは、就活の面接時の質問です。就活でよく「あなたがこれまで出会った最も大きな壁は何ですか?そのときどのように対処しましたか?」という質問を聞きます。これによって採用側が学生の芯に存在する力を予測することができると考えられていると思います。これと同じように、提案企業に対して「今回の御社の設計者がこれまで出会った障害で最も大きな事案について説明してください。そのとき御社ではどのように対処しましたか?」といった具合です。技術力と実績を評価してもらうために納入実績を並べるのは前職でもよくやりましたが、やはりリストはリストに過ぎない面があると思います。リスクは完全に消し去ることはできませんので疑心暗鬼になってはいけませんが、可能な限りリスクは排除しておきたい。。。と考えるのは悪いことではないと思います。もちろん、この問いに対する答えも信頼すべきか考えなければなりませんが、具体的であればあるほど理解しやすく、そのときのその会社としての姿勢がどういうものか知ることができ、受注後の働き具合を予想することができます。

まだ試したことがないので効果はわかりませんが、いつか試してみたいとは思います。

蛇足ですが、提案する側から提案される側になり、やはり感じるのは提案される側は時間がないことです。その事案を考えることがメインの仕事であれば全力を使うでしょうし、自分の評価のためにも最大限良いものを納めてもらうによう努力するでしょう。ただ。。。それ専用のプロジェクトを作らない限り、日常業務のついでにその事案に取り組まなければなりません。納入物が低品質であった場合に痛い思いをするのは自分達です。打合せに時間を取られその上、低品質のシステムのお守りに時間を割かなければならないとするとまさに「ふんだりけったり」となります。言い方は悪いと思いますが、それが率直な状況です。

*1:わからないとキッパリ書いてしまうのも情けないですが。。。提案マシン、サーバ、ネットワークシステムがどのような能力を持っているかわかりません。設計や設定次第でも大きく能力が変わるだろう、ということで「わかりません」と書いています。言い訳がましいですが。