memorandums

日々の生活で問題解決したこと、知ってよかったことなどを自分が思い出すために記録しています。

MS-Wordのヘッダーとフッターの役割

1年生のレポート指導をする科目があるのですが、毎年毎年、同じ事例を目にすることがあります。場合によっては卒研生にもまぎれていることがあります。以下のような事例です。

レポートの文書が入りきらないので、ヘッダーやフッターにいれちゃいました

レポートや論文のタイトルをヘッダーに入れました


なぜ、ヘッダーやフッターをそのような用途に使おうとするのか全く理解できません。。。本学部ではリテラシー教育の一環として全学科共通で1年次にMS-WordやMS-ExcelやPPTの通年授業があります。この授業ではMOS試験の対策も兼ねた操作技術をします。そのお陰でMS-WordやMS-Excelの基本操作を3、4年次に教えることはほとんどありません。


しかし。。。です。


技術はある程度習得できても、上記の例のように、いつ、どの場面で、その機能を使うべきかは習得できていないようです。


ヘッダーやフッターは、複数ページにわたって共通の情報を表記するときに使う機能です。例えば、章や節の番号や名称、ページ数、社名、作成日付、などです。各ページの本文にこられの情報をいちいち書いていては面倒ですし、本文を編集したときにページ境界がずれて修正する手間が増えることもあります。ですから、こうした共通情報を効率よく記入するために、本文ではなく、特別な領域としてヘッダーやフッターが用意されているのです。


一通り使えるようになったらその機能のもつ意味を考えましょう。「使えりゃいいじゃん」と言うかもしれません。でも情報系学科を卒業する者であれば、考えるべきです。ただ何となく使ってはいけません。


考えるためには、人に教えてみることです。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、親戚や近所の子供などです。人に教えるときに、操作手順だけではなく、ヘッダーって何の目的で使うのかを説明する必要があるでしょう。そのときに考えるのです。調べるのです。人に説明するときに自分の理解の曖昧さが自覚できます。そこを埋める努力をすれば、そこではじめて「理解した」ことになります。


私は前職でソフト開発をやっていましたが、あまり深く意味を考えずに使っていた言葉、みんながやっているからやっていた仕事などがたくさんありました。授業をしてみてはじめてそのことに気づきました。ツールの使い方もそうですし、仕事の仕方も同様です。ソフトウェアの機能や仕事にも意味があるはずです。機能が説明できないならソフトウェアの使い方に何か問題があるかもしれません。説明できない仕事には何か問題があるかもしません。


3連休、基本を見直すことにちょっとだけ時間を使ってみてはいかがでしょうか?